オルゴールの音を自在に決められたら、どんなに素敵だろう。
そんなことを考えたことはありませんか?
私はそんな憧れがすごくあって、こういう手回し式のオルゴールが欲しいなと思ったことは一度や二度ではありません。
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「となりのトトロ」オルガニート演奏(手回しオルゴール) - YouTube中を通過する紙に穴が開いていて、それが音を表しているんですよね。
自分で紙を作れば、いろいろな曲が演奏できる。
すごく素敵だなと思います。
紙を作るのは楽しそうだと思う一方で、大変そうだなとも思います。
そんな手間を現代の技術で解決してしまったのが、Muro Boxです。
こちらも手回しオルゴールと同様に好きな曲が演奏できるのですが、紙は通しません。
代わりに、アプリで音を設定するんですね。
設定の方法は紙に穴を開けるような感覚で、画面上にドットを打っていきます。
紙だと穴の位置を試して、ダメでも位置をずらすのは容易ではありません(その部分だけ切り貼りして作り直すか、場合によってはすべて作り直しもありえますよね)。
その点、アプリならいくらでも気軽に試すことができます。
Muro Boxのすごいのが、電動にも関わらずアプリで設定された音だけを鳴らすことができるというところです。
何を言っているのか分かりにくいと思うので少し詳しく説明します。
まずは普通のオルゴール。
シリンダーに針金を短く切ったような、スパイクのようなものがついていて、シリンダーが回転します。
その針が、音の数だけ並んだ金属板を引っ掛けて通過することで、金属板が振動して音が鳴ります。
次に、最初にお話しして手回しオルゴール。
こちらは、シリンダーが一つではなく金属板の数だけついています(もはや円板なのでシリンダーという呼び方は適切ではないかもしれませんが、以下、この呼び方で統一します)。
紙に開いた穴が通過すると、穴の開いた部分の上にあるシリンダーだけが回転して、金属板を振動させます。
もし、シリンダーが一つしかなかったら、金属板一つだけでなく、すべての金属板を振動させてしまうことでしょう。
そして、Muro Boxです。
こちらもシリンダーが金属板の数だけついているのですが、私が驚くのが、その中で一つだけ動かすこともできれば、任意の数同時に動かすこともできるということです。
オルゴールの金属板。これが間隔を取って並んでいるのであれば、シリンダーの一つ一つにモーターが入っていても不思議ではありません。
ですが、金属板はすぐ隣に並んでいて、端はすべて繋がっているんですね。
髪をとく櫛のような感じで、一枚の大きな長方形の板があり、一辺がに細かな切込みが入ることで、たくさんの金属板が並んだような状態になっているというわけです。
Muro Boxでは、オルゴールの鳴る部分の下に、やや大きめの木箱がついています。
この部分に、金属板の数だけモーターが入っているのだろうか。
など、構造がとても気になるところです。
今思い当たったのですが、腕時計も針を回転させているので、シリンダーを回転させるのと似た部分があると思いますが、あれだけ小型です。
そう考えると、「動力」というのは私がイメージしているよりも遥かに小さくできるものなのかもしれません。
Muro BoxはかつてGREENファウンディングというクラウドファウンディングに掲載されていたのですが、その中で40音のモデルの開発に言及されています(現在販売されているのは20音モデル)。
Muro Boxは現在一般販売が開始されていてホームページがありますが、開発が実際に進んでいることが、その中のページから分かりました。
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Muro Box N40 デザインについてA - スマートオルゴール Muro Box 日本公式サイト流す音楽はデータをダウンロードすることもできるのですが、自分でアプリをいじって作曲や編曲をしたい方にとって(私もしたい人です)、音数は多ければ多いほどよいでしょう。
40音はオルゴールではかなり音数が多い方だと思いますので、完成したらかなりの反響があるのではないかと思います。